小児疾患集

一般小児科診療をご希望の方 幼児期中期(3歳、4歳)

自分の好きなもの、嫌いなものがはっきりしてくるころです。
手をやきますが、よく周囲の反応・顔色をみながら
行動もできるようになる子もいます。

やりたいことや、感情にブレーキがかからないこともあり、まだ目も手も離さず見守りが必要です。
いわゆる『しつけ』や『必要な生活習慣』を教育するためには動機づけが大切です。その子その子にあった代替え報酬を利用することもひとつの手段ですが、一緒に考え、一緒に行動したり、作業することが大切です。

感情を抑え込まず子どもたちのペースにあわせて自由に発散させてあげましょう。(😿)忙しい毎日ですが、子どもたちの一歩あとを歩いてみましょう。

① 気道アレルギー・気管支喘息

食物アレルギーは0,1,2歳で克服する子が7割程度いますが、その中には4歳前後で気管支喘息を発症する子が多い傾向があります。2歳までの喘鳴、反復性の咳は非アレルギーの感染性や気道特異性(未熟性・形態・機能)が多い一方、この時期からはアレルギー関連の喘鳴、咳が増加してきます。過去に食物アレルギーがあったり、家族内にいわゆる『小児喘息』のあった人がいないか、診察で『喘息っぽい』とか感冒のたびにいわれていないか、受診したときに吸入しているエピソードがないかなど確認してみましょう。

それらがある場合は、報告し診断してもらいましょう。この時期の喘息のコントロールは大人に持ち越さないことだけでなく、就学後の運動力にも影響を与えます。目標は1回/年未満ですが季節性にどこにでるのか、どのような環境ででるのか把握しておくことが大切です。キーポイントは『大人にもちこさない・年長さん、小学校でしっかり大好きな運動ができる』です。かかりつけの小児科で一次予防、二次予防を家族の生活環境とともにきめてもらいましょう。

② 発熱

この年齢になると定期ワクチン接種をしていれば、高体温40.0~40.5度を認めても、重篤な細菌感染症のリスクは低くなってきます。インフルエンザやヘルパンギーナが高体温となる傾向があります。しかし、解熱剤を投与しても意識朦朧としていたり、嘔吐や咳がひどく経口摂取がとれない場合などは速やかに医療機関への受診が必要です。

頸部リンパ節炎や川崎病では高体温が長引くことがあります。頸部痛や咽頭痛・頭痛の場合、溶連菌感染症の可能性があります。また、咳嗽が目立つ場合はマイコプラズマ、ヒトメタニューモウイルス、RSウイルス感染症の可能性もあることを知っておきましょう。

③ 発疹・四肢の紫斑

特異的感染症(みずぼうそう、りんご病、溶連菌、マイコプラズマ、肝炎ウイルス、エンテロウイルスなど)にともなう発疹や非特異的ウイルス(感冒や胃腸炎の原因ウイルスなど)よる中毒疹、アレルギー反応の蕁麻疹、免疫系統の異常な動きによる多型滲出性紅斑や川崎病が代表的です。

四肢有意に赤色紫斑が点在し、腹痛、関節痛をともなう場合はIgA血管炎(アレルギー性紫斑病)の可能性もあります。特異的治療が必要な場合や感染性が強く隔離が必要な場合があるので、受診する前にはWeb問診や電話で受診方法を確認しておきましょう。

④ 腹痛

感染性では胃腸炎の他に、肝臓・胆のう・膵臓に問題があることがあります。発熱にともない、腸の蠕動機能がおちて便秘になることもあります。間欠的腹痛を認める場合は便秘のこともありますが、腸炎やIgA血管炎(アレルギー性紫斑病)、腸重積などもあります。高体温や胆汁性嘔吐、歩行や生活に支障をきたす持続性腹痛は腸や腹部臓器の炎症が強い可能性があり特に速やかな受診が必要です。一週間以内の摂食歴や便の性状も確認しておく必要があります。

⑤ 頸部の腫れ

頸部といっても範囲は広く、頸部リンパ節群の炎症性変化が最多です。耳下腺、顎下腺、舌下腺といった唾液腺の炎症や、嚢胞性疾患の二次感染などもあります。原因として溶連菌やマイコプラズマ感染の他、口腔内の細菌感染などがあります。組織球性壊死性リンパ節炎や川崎病などでは抗菌薬で改善しない、長引く発熱を認めまることが特徴です。

⑥ 鼻閉といびきと反復性の発熱、口内炎

生理的にアデノイドや扁桃腺が大きくなる年齢であることや、気道感染やアレルゲンや様々な抗原に暴露し気道が腫脹していること、気道自体はまだ成熟しておらず内腔が狭いことを知っておくことも大切です。いわゆる感冒時にいびきがひどい場合は、睡眠時低換気・無呼吸に併発してこともあり、成長障害・言語発達障害や中耳炎、副鼻腔炎といった口呼吸に起因する感染反復をしているお子さんもいらっしゃいます。重度の場合は心臓・肺に負担がかかっているお子さんもいるため評価が必要です。

日ごろから気道のスペースを確保する必要があることと、抗原暴露のときや感染症のときに適格に対処・ケア・治療を行うことが大切です。内科的コントロールが難しい場合は、小児耳鼻科と連携し扁桃・アデノイド切除の適応を簡易PSGモニターや鼻ファイバーを用いて行っていきます。扁桃腺の家族歴や、反復する発熱、口内炎、頸部リンパ節腫脹を認める場合は周期性発熱症候群(PFAPA)のの可能性もあります。まずは、受診・評価・診断をしてもらい、内科的コントロール、自宅での指導を行ってもらいましょう。

⑦ 便秘と排便トレーニング

この時期は、好き嫌いがあったり、意識的に水分をとれなかったりします。また、腹部臓器がおさまるスペースもせまく、腸管ガスの移動がうまくいかなかったり、腸管機能自体の未熟性もあります。排便・排ガスをするためには、うまく消化管内容物を移動させ、上手に腹圧をかける必要があります。

便の性状が固く、栓のように蓋をしてしまうと、腹痛や排便痛をともない、排便恐怖となり、悪循環となってしまいます。食べ物や飲み物の工夫はもちろん、便の性状によっては投薬を行い、痛みのない排便トレーニングをすることで悪循環をたつことができます。排便環境の工夫も養育者とともに行っていくことが大切です。

⑧ 発達の遅れ、自閉性スペクトラムと注意欠陥・多動性障害、限局性学習障害

社会的コミュニケーション・対人的相互交流・限局された反復行動・興味・活動の特性が現在もしくは過去にみられるかどうかを参考にします。また、乳児期の運動発達や周囲への反応の乏しさ、体重増加不良などの経過の有無、幼児期での運動の不器用さ、発語・言語理解の遅れなどの有無も参考にします。


基礎に病気が隠れていないか、医学的検査とともに、心理発達検査を外来スクリーニングで可能なものを行う必要があります。詳細な評価、発達支援、特殊教育の専門家(読字・書字障害、算数障害)が必要な場合は専門医療機関や療育センターと協力してサポートしていきます。本人と家族の苦痛を軽減すること、自己肯定感を育てながら地域社会の中で、自分らしく生活できることを目標としていきます。

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