小児循環器科

貴重な生命として誕生する前(胎児期)から
こどもたちと家族をささえていく分野です。

‘循環‘は主に、心臓、血管、血液成分から成り立っていて、それぞれが関連し合います。様々な環境で発達段階にあるこどもたちの循環状態を評価し、ケアや治療介入、発達、就学、家族支援を行っていきます。

ひとりひとりこどもたちの顔つきが違うように、こどもたちの心臓にも個性があります。
生まれる前から心臓の形態や機能に特徴のある疾患(先天性心疾患)や生まれた後に発達や環境変化、全身性の病気や感染症などの続発症・合併症に伴い起こる心臓・血管の機能的、形態的、質的変化を特徴とする疾患(後天性心疾患)を対象としています。

診療の中では妊娠前から妊娠中の相談や育児発達支援、乳幼児期の心身の発達評価、学童期の安全な学校生活支援(学童心臓検診)、思春期成人期以降では自立支援と循環器内科と協力をしていきます。
また、二次・三次医療施設と連携しながら、手術が必要な可能性のあるお子さんや手術を経験されたお子さんの外来管理、不整脈や川崎病のお子さんの外来管理も行っています。

‘循環‘には胸郭、腹部臓器やホルモンなど全身臓器も密接に関連しています。
胸痛、腹痛、頭痛、朝起きれないなど困っていることがあれば何でもご相談
ください。

小児循環器科
小児循環器科

小児循環器科
診察スケジュール

受付時間 日祝
午前
09:00-12:30
-
午後
14:00-18:00
- - -

【来院についてのご注意事項】
原則、初診の方は火曜日・木曜日午後の優先時間帯でのご予約をお願いします。循環器疾患の特徴上、それ以外でも電話にてお問合せいただければご案内させていただきます。また受診歴のある方(再来)は日時・時間帯予約を取らせていただきます。
一般小児科診察、感染症のお子さんとソーシャルディスタンシングを保つためご協力のほどよろしくお願いいたします。

主な対象疾患 小児循環器科
主な対象疾患

心雑音

心雑音

心臓は胸郭の中央にあり、自分の握りこぶし大で、
無意識に動いています。

心臓の中をかけめぐる血液の流れには順序があり、鼓動を生み出します。その音は≪ドックン、ドックン≫と表現されることが多く‘心音‘といいます。

心雑音とはその≪ドックン、ドックン≫の間に≪ザーッ、ザーッ≫とはいってくる過剰な音のことをいいます。心雑音には大きく、無害性・機能性心雑音、器質性(病的)心雑音に分かれます。多くは前者で出生後の肺呼吸・肺循環の確立や、頭部、胸郭、心臓、血管の発達段階で聴取していい性質の音です。

中には経過観察が必要な疾病が隠れていることもあり、診察以外にも超音波検査などで、精密検査を一度しておくと安心です。一方、後者の器質性心雑音は疾病を疑い、診察、レントゲン、心電図、超音波検査、血液検査などで確定診断を行い、管理を行います。心雑音のみで受診されるこどもたちの心臓病は多くは治療や生活制限は要さず、定期的な診療と経過観察が可能です。内服治療や手術治療介入を行う場合は適宜、三次医療機関と連携していきます。

不整脈

不整脈

心臓は4つのお部屋にわかれており、上の二つを
心房(右心房,左心房)、下の二つを心室(右心室,
左心室)といいます。

ヒトは無意識に自家発電された、電気的な‘信号‘を順序よく伝達することにより心房と心室を交互に規則正しく動かしています。

全身臓器に十分な血液成分を送り届ける心臓ポンプリズム(脈拍・心周期)を規則正しくつくるために、この‘信号‘は大事な役割を果たしています。この電気的システムには心臓の形態や心筋機能特性はもちろん、ミネラル、ホルモン、自律神経などこどもたちの発達段階や加齢、ストレスや感染症なども密接にかかわってきます。この‘信号‘伝達システムのどこかに支障をきたした状態を不整脈といいます。不整脈では心臓ポンプリズムが不規則になることもそうでないときもあります。従って不整脈といっても症状のないことがありますが、動悸や胸部圧迫感を感じたり、頭部や腹部に血液が十分に送られず、冷や汗や食欲不振、なかには呼吸困難やけいれん、失神する場合もあります。不整脈には多くの種類がありますが、大きく二つにわけて管理します。

①顔つきのよいもの(生活運動制限なく定期的な医学的評価管理でよい疾患);多くの期外収縮、軽度の伝導障害など②顔つきの悪いもの(致死的のなることがあり、生活運動制限が必要で、適切な投薬や侵襲的な治療が必要な疾患)期外収縮の一部、持続する不整脈による頻拍発作や高度の伝導障害などです。

こどもたちの不慮の事故を防ぐために、不整脈を疑う症状がある時や、学校心臓検診で心電図異常を指摘された場合は速やかな受診が必要です。詳細な問診や診察、レントゲン、心電図(運動負荷・長時間モニタリング)、超音波検査、血液検査などを行い診断をします。日常生活、園・学校生活、社会生活を安全に過ごすために、生活指導や自己管理の仕方など三次医療機関とも連携しながら治療管理計画をお話ししています。

川崎病

川崎病

川崎病は免疫の未熟性に起因する、血管炎から
全身臓器の炎症を起こす疾患です。

未だ病因は明らかにされていませんが、感染症(アデノウイルス、溶連菌、水痘帯状疱疹ウイルス、マイコプラズマなど)や予防接種、熱傷後にも発症し、好発年齢は1歳から6歳といわれています。

症状は持続する発熱、両側眼球結膜充血、口唇紅潮、発疹、手先足先のむくみや紅斑、頸部リンパ節腫脹変化、BCG接種部周囲の発赤変化などがあります。全身の血管炎を反映し、不機嫌、頭痛、腹痛、関節痛なども伴います。1歳未満、6歳以上は典型的な症状が認められず、受診や診断、治療介入が遅れることがあり注意が必要な病気です。

現在、川崎病は急性期治療、その後の管理も全国的に統一された指針に基づき行われています。血管炎を主病態とするため、`循環‘評価を迅速に正確に行い、合併症や後遺症を少なくすることができるようになってきています。急性期は入院管理が必要なことが多くなりますが、退院後の回復期や慢性期(最低発症5年間)は外来管理が必要です。入院施設と連携をとりながら、急性期治療管理、慢性期評価・生活運動管理を行っています。川崎病を疑う症状のお子さんや退院後の管理が必要なお子さんはご相談ください。

問診、診察にて評価が必要と判断された場合は、レントゲン、心電図、超音波検査、血液検査などを適宜組み合わせ行い、今後の方針をお話しします。

その他疾患

その他疾患

受診しようか迷われる場合や早急に受診を
希望される場合はまずはお問い合せください。

上記疾患以外で、学校心臓検診で異常と指摘された方、心疾患の術前術後や不整脈管理を三次医療機関でうけているお子さんの日常生活管理や予防接種なども行っています。
受診しようか迷われる場合や早急に受診を希望される場合は電話にてまずはお問い合せください。

よくあるご質問

小児循環器科
よくあるご質問

  • 生まれてまもなく、心雑音といわれました。心配でたまらないのですが、大きな病院は3週間先まで予約がとれません。どうしたらいいのでしょうか?

    まずは母子健康手帳を手元に電話にてご相談ください。妊娠経過・出産の状態・家族情報などをお伺いします。
    生命の誕生は子宮内から外へでること、臍帯・胎盤からの分離、肺呼吸の確立と大きな変化があります。出生後の環境・血流変化にともない生じる血流の無害性・機能性の雑音が多いです。お子さんの哺乳状況や皮膚色や呼吸様式をお伺いし、受診のタイミングなどご家族の希望とあわせて柔軟に調整させていただきます。

  • 息子は小学校3年生の男の子です。サッカーをしています。先週1回、今週も数秒ほど胸が痛いといっています。どうしたらいいのでしょうか?

    まずは、受診をおすすめします。詳細な問診と診察をうけてください。こどもたちの胸痛の原因は成長発達段階で原因が特定できないものや筋骨格性、心因性が概ね80%を占めるとされています。重篤な病気は多くありませんが、まずは現在の状況を評価し、十分な説明をお子様と保護者の方にさせていただきます。おこさまの身体症状への不安をやわらげることが大切です。しかし、呼吸器、心臓、消化管、皮膚に原因が隠れていることもあります。痛みの場所、持続時間、誘因となる状況、持病の有無、生活環境などお伺いします。その後、診察やレントゲン、心電図検査を行い主要臓器の異常がないか判断します。適宜、超音波検査や血液検査など行い、確定診断し管理方針をお話しします。

  • 発熱3日目の1歳になる息子がいます。川崎病の疑いがあるといわれ、経過観察されています。どうしたらいいのでしょうか?

    アデノウイルスや溶連菌による感染症は、川崎病に類似した症状や経過をとることがあります。しかし、それらの経過中に川崎病を発症することあります。感染症の診断がついていても、一旦疑われた場合は慎重な経過観察が必要です。熱型表を利用して症状を記録したり、写真をとっておくことが大切です。解熱後、少したってから膜様落屑(指先からの皮むけ)で、診断されることもあります。自然解熱していても、血管炎がある場合や川崎病の診断がつく場合は、少量のアスピリン内服が必要なお子さんもいます。発熱が持続している場合は連日詳細な診察を行い、時期を逸することなく急性期治療介入を行う必要があります。ご不明な点や不安がある場合はご家族だけで抱え込まず、受診のご相談をおすすめします。

  • 中学校2年生の息子がいます。学校で倒れて気を失ったらしくお迎えに呼ばれました。どうしたらよいのでしょうか?

    お子さんは失神(一過性に突然おこる意識消失)した可能性があります。まずは受診をおすすめします。お子様は心身ともに発育段階(思春期)の年齢であり、血管迷走神経反射の可能性が高いです。ストレスや睡眠不足、熱い場所、下痢、恐怖などで誘因されやすく、自律神経のアンバランス状態が根底にあること多いです。どのような状況で失神したかが重要となりますので、学校での状況を詳細にきいておくことが大切です。場合によっては学校と連絡がとれるかたちで受診していただく必要があります。また、脳、心臓、ホルモンなど大事な臓器に病気がかくれていないか確認する必要があります。状況によっては採血や生理検査、画像検査などが必要となります。自分自身の身体反応への理解がとても大事になってきます。生活習慣、運動、食事指導を行います。そして立ちくらみのときの対処方法を指導します。効果と乏しい場合は投薬を行うこともあります。

小児循環器科
ワンポイントアドバイス

こどもたちをよく観察することが大切です。特に、皮膚色、呼吸様式、食事、睡眠の状況がいつもとどう違うのか、
何となく具合の悪そうなときに早期受診に結びつけることが大事です。
ひとつひとつの病気は個性です。家族みんなでこどもの状態を理解して、できることを増やしていきましょう。

ワンポイントアドバイス 園田幸司
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