小児泌尿器科

「尿」は腎臓でつくられ、腎盂・尿管
(上部尿路)を通過し膀胱で蓄尿され、
尿意を感じると尿道より排出されます。

尿をつくり、排出するためのシステムを形態的・機能的にみていく分野です。尿の色調の異常、尿量異常、排尿時痛、頻尿、おねしょ(夜尿)、昼間の失禁(遺尿)、残尿感、浮腫、体重増減、発熱のある子どもをみていきます。

全身の病気や体の状態にも影響されるため、各分野と連携しながらサポートしていきます。とくに、乳幼児では肛門周囲の細菌が上部尿路に感染することによる発熱も決して稀ではありません。感冒症状のない高体温や予防接種後の高体温では注意が必要です。

下腹部鼠径部の違和感、精巣、肛門、皮膚、会陰部(デリケートゾーン)の悩みがある場合もご相談ください。検尿、採血、尿培養、レントゲン、超音波検査などを適宜行い、二次・三次医療機関と連携しながらサポートしていきます。

小児泌尿器科
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診察スケジュール

受付時間 日祝
午前
09:00-12:30
-
午後
14:00-18:00
- - -
★:水曜日は完全予約制です。前日までに予約されている一般/特殊外来・予防接種・健診の方のみ
ご案内となります。

【来院についてのご注意事項】
原則、初再診どちらでもインターネットまたはお電話にて時間帯予約の上ご来院ください。
もう一度受診が必要な方(再来)は日時・時間帯予約をこちらで取らせていただくことがあります。
定期的な診察が必要な方は初回受診後、再来より日時、時間帯をご案内、こちらでご予約させていただきます。
一般小児科診察、感染症のお子さんとソーシャルディスタンシングを保つためご協力のほどよろしくお願いいたします。

主な対象疾患 小児泌尿器科
主な対象疾患

夜尿症

夜尿症

5歳以上で週に2回以上の頻度で、少なくとも3か月以上連続して夜間睡眠中の尿失禁を認める状態です。

多くのお子さんは夜間多尿(水分を体に再吸収するホルモン不足)や膀胱容量の過少が原因です。昼間の失禁(遺尿)がある場合は、下部尿路(膀胱や尿道)に異常がないか検査が必要です。

便秘のコントロールも非常に重要で、生活習慣、夕方以降の摂取水分量を食事内容とともに確認するようにしています。今までの発達状況、内分泌ホルモンや脳・脊髄疾患の評価を行いながら、生活指導、薬物療法を検討します。計測すると思ったより夕方以降の水分量摂取量が多いのです。また、おねしょを恐れ、夜間睡眠中に無理やり起こして排尿させることは、夜間尿を貯められるようになることを妨げるため推奨されていません。

夜尿症が自然になおる過程を邪魔してしまうことがあります。排尿抑制訓練(がまん排尿)では、膀胱容量が少ないお子さんを対象に、一日1回、夕方から夜に少しずつ尿意を感じてから排尿するまでの時間をのばしていきます。膀胱容量の増加が期待できます。ホルモン剤(抗利尿)や漢方薬と併用することで克服できるお子さんもいますが、難治性の場合は夜尿の専門家と協力してみていきます。

水腎症

水腎症

子どもたちの水腎症は生まれつき、胎児のときから腎臓の出口から尿管に移る部分(腎盂尿管移行部 じんうにょうかんいこうぶ)や尿管から膀胱に移る部分が狭くて起こることが多いです。

尿の通過障害が起きて、尿(いわゆる水)が停滞してしまうために腎臓が腫れてしまう状態を水腎症といいます。尿路感染による発熱や、血尿などの症状で超音波検査を行い発見されます。軽度な水腎症は自然に治癒するため経過観察のみ行います。

早期発見、尿路感染予防、便秘予防が大切です。当院では出生後の心雑音や腹部膨隆、便秘、腹痛、血便など胸腹部の超音波検査が適応ある場合は必ず腎臓、尿路の確認を行うようにしています。生活制限はなく、会陰部の清潔維持、便秘コントロール、定期的な尿検査、超音波検査を行います。中等度以上の水腎症は専門医療機関にて精密検査を行い、腎機能低下や合併症、続発症がないか、手術適応を考慮しながら協力してみていきます。

尿路感染症

尿路感染症

おしっこの工場や通り道の感染です。場所によって亀頭放皮炎、膀胱炎、腎盂腎炎などと呼ばれます。

通常、尿は流れる通路は無菌ですが、おむつが必要だったりや陰部が清潔に維持できないお子さん、脱水、便秘など尿が停滞しやすい状態では、おしり周囲のばい菌が尿路に侵入してきます。

膀胱炎は頻尿、排尿痛、残尿感などで、いつもより不機嫌な場合がありますが、それ自体では発熱はしません。水分摂取指導と便秘、陰部の清潔維持、抗菌薬の内服治療を行います。一方、腎盂腎炎は早期に発見し、乳幼児では入院治療が必要です。特に1歳未満の子どもたちに感冒症状がなく高体温、腹痛、排尿痛、嘔吐、不機嫌の場合疑います。

基礎に水腎症や膀胱尿管逆流という尿路にばい菌が侵入しやすい状態がないか、検査が必要です。超音波検査で、尿が停滞したり、逆流しやすい状況がわかっているお子さんには、1-2歳まで発熱時におしっこの検査ができるよう、尿バックや直接カテーテルによる採尿を行っています。

よくあるご質問

小児泌尿器科
よくあるご質問

  • なかなかおねしょがよくならない7歳男児です。何かいい方法はありますか?

    まずは受診をおすすめします。基礎に病気がかくれていないか、検尿と超音波検査、必要あれば採血などを行います。7歳の1割程度に夜尿症のお子さんはいます。年に15%づつ自然軽快していき、最終的には大丈夫になることが多いです。生活指導と本人の動機づけ、精神的・心理的なサポートを行っています。宿泊イベントのときなど、どのように工夫したらいいのかお話するようにしています。

  • 生まれてから陰嚢が大きい気がします。どうしたらいいのでしょうか?

    陰嚢水腫が考えられます。2-3 歳までは経過観察が可能ですが、経過中に腹部臓器がでてきてヘルニアを起こす場合があり注意が必要です。また排気、排便コントロールを行い、腹部膨満を予防していきます。

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