予防接種
乳幼児健診
(1か月,4か月,10か月,
1歳,1歳半,2歳,3歳,5歳)

予防接種はお父さんに任せてみませんか?
健診はご両親で来てみませんか?

当院では母親だけでなく、子育てにかかわる養育者の方々も参加していただき、母子健康手帳を『親子』健康手帳として記録していきます。生まれたての赤ちゃんから成人するまで見守っていきます。

感染症の予防では「感染源(者)」「感染経路」「感受性者」の三要素が大事です。予防接種システムはその中でも「感受性者を減らすこと」に大きな力があり、感染者の減少につながっていきます。そして、それぞれのワクチンはその感染症に対する感染予防、発症予防、かかった時の重症化予防ができ、究極の感染症のお薬ともいえます。 ワクチンをためらう三つの要因(無頓着、不信、不便さ)を解消すること、痛くないワクチン接種を行う工夫をしています。

予防接種の前に親御さんからそのワクチン接種の理由や何がどんな風に起こるのかをお話ししていただくことが大切です。そして年齢によりお話ししてもらうタイミングや接種の方法を工夫しています。当クリニックでは、できるかぎりだましうちはせず、気をそらす方法を模索し、接種した達成感とともに、成長をうながす方法を模索していきます。安全なワクチン接種を行うためには、子どもたちととその保護者の方との信頼関係や、接種前の理学所見の慎重な確認も重要です。

ワクチン接種は義務でなく、健康に生きるための権利です。 当クリニックでは子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス)ワクチンや基礎疾患をおもちの、RSウイルス感染症に対する重症化予防(シナジス接種)も行っています。お気軽にご相談ください。

予防接種
予防接種

お父さん・お母さん、養育者さん お父さん・お母さん、養育者さんのための
予防接種ミニ解説
(接種時期は推奨接種期間)

  • B型肝炎定期

    2か月から1歳までに3回 注射
    (母子感染予防は別スケジュール)

    B型肝炎ウイルスに感染しないように予防するワクチンです。急性肝炎は命にかかわることがあり、慢性化すると肝硬変や肝臓がんの原因になることもあります。感染経路は血液や体液から感染することがあり、医療従事者はみんな感染予防をしています。分娩時の母子感染だけでなく、父子感染や保育園での水平感染もあり感染予防対策が必要です。
  • ロタウイルス(生)定期

    1価 2か月から2回 内服
    5価 2か月から3回 内服
    (接種期間制限あり早めに!)

    ロタウイルスに感染しないよう、また軽症ですむように予防するワクチンです。ロタウイルスは胃腸炎を起こしますが、下痢がひどく、脱水や腎不全になることがあります。また、高体温、けいれん、脳炎・脳症を起こすことがありワクチン接種が大切です。このように重篤な続発症や後遺症を残す可能性があるため、定期接種になりました。
  • ヒブ定期

    2か月から3回 注射
    追加で1歳すぎて1回 注射

    Hib(インフルエンザ菌b型という細菌)感染による重症化を予防するワクチンです。シーズンとは関係なく多くの人が気道にもっているこの細菌はインフルエンザウイルスとはまったく別のもので、細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎、クループ、肺炎、菌血症などを起こします。小さなお子さんほど細菌に弱いので、接種適齢期になればすぐに打っておきましょう。
  • 小児用肺炎球菌定期

    2か月から3回 注射
    追加で1歳すぎて1回 注射

    R6.4月よりプレベナー(13価)→バクニュバンス(15価)へ変更(現在準備中)
    肺炎球菌感染による重症化を予防するワクチンです。細菌性髄膜炎や菌血症、肺炎、難治性中耳炎、副鼻腔炎などを起こします。重篤化すると、死亡や後遺症が残る例もワクチン接種が普及する前は数多くありました。小さなお子さんほど細菌に弱いので、接種適齢期になればすぐに打っておきましょう。
  • 四種混合定期

    ※R6.4月より五種混合(現在準備中)
    2か月から3回 注射
    追加で1歳半前に 1回 注射

    ジフテリア菌(D)、百日咳菌(P)、破傷風菌(T)、ポリオウイルス(P)感染による病気を予防、重症化を防ぐワクチンです。以前あった三種混合ワクチン(DPT)に不活化ポリオワクチンを加えたワクチンです。日本国内に住んでいる子どもたちには特に百日咳菌や破傷風菌への予防、重症化を防ぐ意義が大きいですが、ジフテリア菌、ポリオウイルス感染症は世界的にはまだ発生しており、国内にはいってくる可能性もありワクチン接種が大切です。
  • BCG(生)定期

    6か月で1回 注射
    (接種期間制限あり早めに!)

    結核菌による感染、発症と重症化を予防するワクチンです。肺結核による発熱、咳だけでなく、髄膜炎や骨、リンパ節、腎臓あらゆる部分に病巣をつくります。特に乳児では重症になりやすく、後遺症が残ったり、命に関わることがあるため、適齢期になったら早めの接種が必要です。
  • 三種混合任意

    就学前(年長さん)で1回 注射

    4種混合ワクチンの百日咳菌への予防効果は4-10年で減弱してしまいます。呼吸器系の慢性疾患をもっている就学前のお子さんや、妊婦さん、家族の中に生まれたての赤ちゃんがいる場合の兄弟姉妹などにおすすめしています。接種については医師への相談が必要です。高学年の2種混合のかわりに3種混合を任意で受けることもできます。
  • MR(生)定期

    1歳すぎて1回 注射
    追加で就学前(年長さん)で1回 

    麻疹ウイルス感染(はしか)、風疹ウイルス感染(三日ばしか)を予防するワクチンです。麻疹(はしか)では重篤な合併症が多く、肺炎、心筋炎、脳炎などを合併することもあり重症化予防としても重要です。風疹(三日ばしか)でも同じように合併症を防ぐだけでなく、妊婦(胎児)への感染を予防する必要があります。
  • 流行性耳下腺炎(生)任意

    1歳すぎて1回 注射
    追加で就学前(年長さん)で1回

    ムンプスウイルスによる感染症(おたふくかぜ;流行性耳下腺炎)の発症および重症化を予防するワクチンです。無菌性髄膜炎や脳炎、精巣炎、卵巣炎を合併することもあります。大きくなって罹患したほうが、合併症で問題となる事が多く、難聴や不妊の後遺症があるため接種を推奨しています。
  • 水痘(生)定期

    1歳すぎて1回 注射
    追加で1年後に1回

    水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の感染症である、水痘(みずぼうそう)の発症や重症化を予防するワクチンです。肺炎や脳炎、皮膚の二次感染症などを合併し重篤化することがあります。免疫の弱い年齢や皮膚の弱いお子さん、大きくなって罹患したほうが、合併症や後遺症で困ることが多くなります。
  • 日本脳炎定期

    3歳で2回、4歳で1回 注射
    追加で9歳で1回

    日本脳炎ウイルスによる感染症と重症化を予防するワクチンです。ウイルス感染したブタから蚊がウイルスを運んで来てし、脳炎を起こす病気です。人から人へはうつりません。大多数は無症状ですが、脳炎になると高熱、けいれん、意識障害がでます。かかると治療が難しい病気のため接種を推奨しています。
  • インフルエンザ任意

    流行前に1回もしくは2回 注射
    (毎年)

    インフルエンザウイルスによる感染、発症、重症化を予防するワクチンです。中耳炎や肺炎だけでなく、脳炎・脳症は後遺症が残るため特に学童期までは必ず接種しましょう。
  • HPVワクチン定期

    小学校6年~高校1年生女子
    に3回筋肉注射

    子宮頸がんなどの原因となる、ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染を予防するワクチンです。性別や年齢、希望されるワクチンの種類によっては任意接種となります。詳しくは医療機関に直接お問合せください。
  • シナジス®任意

    RSウイルス流行期に
    月に1回筋肉注射
    (医学的適応のある2歳以下の
    お子さん)

    Respiratory Syncytial (RS)ウイルス感染症に対する、重症化予防をする薬剤です。遺伝子組み換え技術で作製されたヒト化モノクローナル抗体を注射します。厳密にいうとワクチンではなく、最先端の医療技術でつくられた抗体を注射するイメージです。自ら抗体をつくるわけではないので効果が短く、流行期は月に1回注射となります。詳しくは医療機関に直接お問合せください。

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診察スケジュール

受付時間 日祝
午前
09:00-12:30
-
午後
14:00-18:00
- - -
★:水曜日は完全予約制です。前日までに予約されている一般/特殊外来・予防接種・健診の方のみ
ご案内となります。

【来院についてのご注意事項】
<予防接種・健診をご希望の方>*完全予約制*
ご来院希望日の『2営業日前』までに『母子健康手帳』をお手元に、お電話にて受付ください。
母子健康手帳は必ず当日持参ください。
13歳以上(中学生)の方は保護者の同伴なく接種を受けることが可能ですが予診票とは別に委任状が必要です。

予防接種・健診時間(予約受付時間)
月曜日、火曜日、木曜日、金曜日 :14:00~15:00  優先時間帯
午前:(9:00~12:00) 午後:(14:00~17:30)
※優先時間帯以外も予約は可能ですが、一般小児科診察と併診となるため、予約枠に制限がございます。

予防接種・乳幼児健診

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よくあるご質問

  • 予防接種の推奨期間外に接種をすることはできますか?

    接種するメリットがデメリットより高い場合や接種適応対象者は接種可能です。接種の回数や間隔、費用、副反応などがワクチンによって異なるため医療機関へ直接お問合わせください。また日本国外に移住する場合は居住国での感染症の流行状況を把握し、推奨期間前での接種や、日本で一般的に行われている上記以外のワクチン接種も渡航前にすませておく必要があります。

  • 福岡市外に在住です。健診を受けることはできますか?

    居住市町村外での公的健診は、私的健診扱いとなり、一旦自費となりますが、健診を受けることは可能です。公的には1歳までの乳児期に2回以上と、1歳6か月児および3歳児の健診を各市町村が主体となって実施することとなっているため、住民票のある市町村役場にまずはお問合せください。各市町村によって実施時期が異なることや、自費で健診をうけたあとの助成や払い戻しの内容、システムが異なります。福岡市では4か月児、10か月児、1歳6か月児、3歳健康診査を公的に行っています。(新型コロナウイルス感染症の流行により、医療機関へ個別で行われたり、集団で行われたり福岡市で決められています。)

  • 予防接種のあとは入浴や運動をしてもいいですか?

    接種当日も入浴は可能ですが、長時間の入浴や高温浴槽にはいることは避けるようにお話ししています。また、接種部位をこすりすぎないようにしましょう。接種当日も運動や部活動は可能ですが、運動強度はある程度セーブする意識を持つようにお話ししています。ワクチンの種類が不活化ワクチンなのか、生ワクチンなのか、概ね副反応はどんなもので、いつくらいまで身体に影響があるのか、頭の片隅においておきましょう。

  • 予防接種のワクチンのあと発熱しました。どうしたらいいのでしょうか?

    ワクチン接種後は免疫応答が起こるため、発熱することがあります。体もだるくなったりするため不機嫌になったり、哺乳量が落ちたりするお子さんもいます。当院ではワクチンの副反応に関係のありそうな、24時間以内に解熱する38度台の発熱は自宅でのケアの仕方を指導するようにしています。39度以上の高体温や48時間以上持続する発熱、その他続発症を推測する症状経過の場合受診をすることを指導しています。また生ワクチンの場合は数日、数週後に副反応が起こる事があり、受診評価、治療介入が必要なケースがあることを知っておきましょう。

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ワンポイントアドバイス

公的な予防接種、乳幼児健診は回数も時期も限られています。子どもたちと医療機関の関係性にもよりますが、日常からみてもらっているかかりつけ医で評価してもらうことが大切です。子どもたちの眩しい限りの成長と喜びを感じる半面、お父さんやお母さんたちの疲労もでてくる頃です。ひとりで子育ての悩みを抱えこまず、予防接種や健診を利用して気軽に相談してみてください。

ワンポイントアドバイス 園田幸司
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