小児内分泌科

現在、かかりつけの方を対象に新規受付をしています。

内分泌≒血管内に分泌するホルモンシステムということができます。
ホルモンとは生命維持、成長や種の保存を行う化学伝達物質です。

分泌されたホルモンは主に血液を介して全身のあらゆる細胞とやりとりしています。脳下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎、性腺などが分泌する臓器の代表です。一方、‘外分泌‘は体外や消化管といった外部環境と接触する部位に分泌する、汗や唾液や消化液をさします。各種ホルモンはミネラルのバランスや血糖など子どもたちの生命維持はもちろん、身体発育、精神発達、二次性徴などにかかわっており、多すぎても、少なすぎても問題が起こります。

低身長、高身長、やせ、肥満、思春期早発/遅発、月経異常、口喝/多飲、けいれん、だるさ、抑うつ状態などの症状がある場合は受診が必要です。二次医療機関、三次医療機関と連携しながら診療を行っています。

小児内分泌科
小児内分泌科

小児内分泌科
診察スケジュール

受付時間 日祝
午前
09:00-12:30
-
午後
14:00-18:00
- - -
★:水曜日は完全予約制です。前日までに予約されている一般/特殊外来・予防接種・健診の方のみ
ご案内となります。

【来院についてのご注意事項】
原則、初再診どちらでもインターネットまたはお電話にて時間帯予約の上ご来院ください。
定期外来が必要な方(再来)は日時・時間帯予約をこちらでとらせていただくことがあります。
火曜日、木曜日午後を優先時間帯としています。内分泌疾患の特徴上、午前中診療が望ましい場合がありますので、適宜診療日や時間は個別に対応しておりますのでお電話にてお問合わせください。
一般診察、感染症のお子さんとソーシャルディスタンシングを保つためご協力のほどよろしくお願いいたします。

主な対象疾患 小児内分泌科
主な対象疾患

低身長

低身長

身長の増加に異常が認められる「成長障害」のことを低身長といいます。

成長障害の判定には現在の身長、体重だけでなく過去の推移が必要です。グラフにして成長速度に異常がないか確認していきます。母子手帳や成長の記録がわかるものを必ず持参していただき、出生時から今までの経過を専門の記録用紙にプロットしお話しいたします。栄養状態、夜間の睡眠状態、家族の体質、出生時からの体質も大事な評価ポイントとなります。

低身長を疑った場合、手のレントゲン(骨年齢)、一般血液、尿検査、成長ホルモンや甲状腺ホルモンなど内分泌学的検査を行います。必要がある場合は、精密検査(成長ホルモン負荷試験や画像検査など)を、二次施設、三次施設と協力しながら行い、成長ホルモン補充療法も外来で行っています。

当グループでは認定ONP栄養カウンセラーによる栄養外来での成長サポートも行っています。成長発達でお困りの方はぜひご相談ください。

甲状腺疾患

甲状腺疾患

甲状腺は頸部の前部、いわゆる「のどぼとけ」の周囲に蝶の形でへばりついている臓器です。

甲状腺ホルモンの不足はヒトの全細胞の代謝に影響をします。低体温、嗄声、便秘、浮腫様の眼瞼、口唇や成長障害、筋緊張低下、精神運動発達遅滞、ふらつき、徐脈、手足のむくみなど多彩な症状がでます。学習障害や不登校の原因となることもあり注意が必要です。

生まれ持って甲状腺ホルモンを十分分泌できない子どもたちや、何らかの炎症が持続して分泌できるホルモンが減少している場合は、甲状腺ホルモン剤を内服します。一方、甲状腺ホルモンが過剰にある場合は、頻脈、多動、体重減少、発汗過多、夜尿などの症状があり、循環器評価を行いながら、3次医療施設にて初期治療導入を行うようにしています。

内分泌の調節には、頭蓋内下垂体や全身の炎症疾患、染色体特性の影響も受けます。「いつもと違う、何か調子が悪い」子どもたちの変化、早期の気づきが大切です。忙しい毎日の中でもゆっくりと子どもたちに向き合っていきたい分野です。

代謝疾患

代謝疾患

高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満などいわゆる生活習慣病のコントロールは小児期から大切です。

突然死予防だけでなく、健康寿命をのばすために、学校心臓病検診・生活習慣病検診の二次検診、精密検診はきちんとうけましょう。また、アレルギーや偏食による過剰な食品除去は、栄養バランスが崩れ、子どもたちの成長発達、代謝に影響を及ぼします。

完全母乳栄養児で、日光浴不足の場合はビタミンD不足となり、骨代謝に影響を及ぼし、「くる病」を発症させます。食事内容と外遊びや適度な運動は子どもたちの成長発達には必要です。

そして、もともと心臓病や神経系の病気をかかえているお子さんは投薬や基礎代謝など個別の配慮が必要です。今のままでいいのか、もう少し工夫したらいいのか、子どもたちへの動機づけがわからない場合などは一度ご相談ください。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム

【小児期(6~15歳)のメタボリックシンドロームの診断基準】

1.腹囲80cm以上 (腹囲/身長比) > 0.5、小学生 75cm以上
2.血液検査 中性脂肪120mg/dl,HDLコレステロール40mg/dl未満
3.血圧 125/70mmHg以上
4.空腹時血糖100mg/dl以上

【肥満児の判定】
肥満度(%);(その人の体重ー標準体重)÷ 標準体重 × 100
軽度肥満  20%以上;面接 診察 指導
中等度肥満 30-50%;血圧、腹囲、診察、採血、検尿など
高度肥満  50% 以上;血圧、腹囲、診察、採血、検尿など、より専門的な管理が必要

よくあるご質問

小児内分泌科
よくあるご質問

  • 3歳の男児です。クラスで一番背が低いのですが何か検査が必要でしょうか?

    まずは出生時の体格、ご両親の身長、栄養・発育・生活環境、成長スピードの変化などの把握が必要です。また、すぐに治療を要す病気がないか、日常生活や発熱したときの注意点なども確認をします。すべての記録したうえで、生活や栄養指導を行い、数カ月単位で発育を確認致します。低身長が疑われる場合が、採血、検尿、手のレントゲンを行います。

  • 中学校1年女子です。ここ数カ月、倦怠感が強く、体重も減り、成績もさがってきました。小児科受診をしてもいいのでしょうか?

    小児科受診をおすすめします。まずは、身体発育状況、主要臓器に異常がないか診察や検査をします。二次性徴の出現する思春期は心と体、自律神経系がアンバラスとなりやすく、身体症状が出現しやすく、不安になりがちです。自分の身体症状への理解や、対処方法や投薬によるコントロールも大切です。お子さんの症状は決して「なまけ」だけではありません。種々のホルモンバランスの異常がかくれていることもありますので、相談ください。カウンセリングなど時間が必要と判断させていただいた場合は別日に時間帯予約で受診していただき、必要があればオンライン診療も併用させていただきます。

  • 小学校3年生男児です。軽度肥満を指摘されました。食事制限や運動クラブを開始した方がいいのでしょうか?

    食事制限は成長発達の重要な時期なので避けましょう。本人が好きで体を動かすことははじめてもいいでしょう。まずは、摂食習慣をみなおしてみましょう。
    早食い、朝食ぬき、だらだら食い、夜食(夜20時以降もしくは就寝2時間以内)、偏食(糖の過剰、肉への偏り、食物繊維不足)はありませんか?
    摂食習慣と食事の時の飲み物からカロリーを減らだけで適正体重となることが多いです。いわゆるダイエット(体重減少)の必要性はなく、現状維持かまずは+1kg(体重)/+2cm(身長)ペースを目標にしてみましょう。医療機関を受診し、本人への動機づけすることも大切です。

小児内分泌科
ワンポイントアドバイス

子どもたちの健全な成長発達の支援には家族の治療への協力が必要です。家族の生活習慣を見直すきっかけにもなります。

予防のための受診、早期受診介入、適切な養育支援環境が大切です。子どもたちの心身の小さな変化や日常生活の悩みを相談してみましょう。

ワンポイントアドバイス 園田幸司
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